頭皮の傷が雑菌の繁殖やかゆみを引き起こす

髪の毛や頭皮を清潔に保つためには、丁寧に洗う事が大切です。空中のゴミや埃が髪の毛につきますし、気づかない内に汗や皮脂が分泌されているため、毛穴が詰まりやすくなっています。毛穴の詰まりは髪の毛の成長を妨げるだけでなく、雑菌の繁殖も引き起こし、頭皮のトラブルを招く恐れもあります。また、見るからに汚れた髪の毛は、周りにも不快感を与えてしまうため、きちんと洗髪をするのは重要な事です。
ところが、誤った洗髪方法を続けていると、頭皮を傷つけたり、髪の毛に負担がかかったりして、逆効果になってしまう事があります。一体どのような影響があるのでしょうか。

髪の毛の間違った洗い方で特に多いのが、爪を立てて頭皮を洗う事です。頭皮についたフケや皮脂などの汚れをしっかり落としたいという理由で、指に力を込めながら爪でガリガリと洗っているという人がいますが、このような洗い方は頭皮に傷をつけてしまいます。
爪でついた傷口で雑菌が繁殖し、炎症が起きてしまい、かゆみや臭いといった頭皮のトラブルの原因となります。さらに、傷ついた部分を治すために、頭皮が細胞分裂を活発に行った結果、大量のフケが発生してしまうという事態が起こってしまいます。
髪の毛を洗う時は、爪は立てないで、指の腹で泡を毛穴や髪の毛に馴染ませるように優しく揉み込むようにしましょう。この時、頭皮をマッサージするようにすると、血行促進効果も期待する事ができます。
次に、シャンプーをすすぐ時に使用するお湯の温度にも注意が必要です。熱いシャワーを浴びると爽快感を感じるという人がいるかもしれませんが、あまりにも熱すぎるお湯は、皮脂を過剰に洗い流してしまって、頭皮のトラブルの原因となる事があります。
洗髪の目的は皮脂を洗い流す事ではありますが、実は、皮脂には皮膚を外部の刺激から守り、潤いに必要な水分の蒸発を妨げるという役割があるため、ある程度の量は身体に必要です。必要以上に皮脂が取り除かれてしまうと頭皮が乾燥してしまって、フケが増えたり、外部の刺激によって痒みを引き起こしたりする事があります。また、乾燥してしまった頭皮を保護しようと、過剰に皮脂を分泌させてしまう原因にもあります。
ただ、皮脂が溶け出すのは36.5度前後といわれているため、冷たい水で洗髪をしても十分に汚れを落とす事ができません。最低限の皮脂は残したまま余分な皮脂を洗い流すには、40度以下のお湯で洗うと良いでしょう。
最後に、シャワーのお湯の温度が最適でも、シャンプーなどの泡が十分にすすがれていない事があります。シャンプーの成分が頭皮に残ってしまうと、頭皮のかゆみや炎症、毛穴の詰まりなどを引き起こし、雑菌を繁殖させてしまう原因になります。
しっかりすすいでいるつもりでも、実は泡がまだ残っているという事もありますし、泡以外の成分がそのまま頭皮に付着している可能性もあるので、すすぎは特に念入りに行いましょう。上からだけでなく、様々な方向からシャワーを当てて、すすぎ残しが出ないように心がけましょう。頭から伝ってきた泡は下へ流れ落ちるので、頭をすすいだ後は耳の後ろや首筋、背中といった、泡が頭から伝ってくる場所も洗い流しておくようにしましょう。

このように、洗髪を間違えるとかゆみの原因になるだけでなく、様々な頭皮や髪の毛のトラブルを引き起こす原因となります。頭皮のためを思って丁寧に洗っているつもりが、逆に頭皮のトラブルの元になっている危険性もあります。正しい方法を実践すれば、髪の毛の成長を助け、健康的な頭皮に生まれ変わる事も可能です。一度、自分の洗い方を見直して、頭皮のトラブルの予防や改善していきましょう。

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